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十の間

御簾

「少納言よ、香炉峰の雪いかならむ」と仰せらるれば、御格子上げさせて、御簾を高く上げたれば、笑はせ給ふ。
「枕草子」

平安朝の寝殿造りと近世の書院造りとが交りあった京都御所は、いうまでもなく、創生千二百年を迎えた古都の要であった。
いま、優美で静謐な王朝美をたたえた絵巻を眺めるとき、寝殿内に繰り広げられる貴人たちの物語の舞台装置としての「御簾」の存在に気づく。
御簾の間は京都御所に想を得ている。
御簾越しに眺める「香雲鳳凰図」の障壁画の鮮やかさに対比して、格天井、しっくい壁など部屋全体の調子は引き締まった落ち着きをみせている。
入口の丹塗りの円柱や梁、また几帳が殿上人の暮らしをしのばせる、貴品漂う室である。

  • 部屋タイプ:和室
  • 広さ:75~80平米
  • 定員:1~6名
  • 階数:1階
  • 間取り:本間14帖+広縁+書院+露天風呂付